言うまでもなく、マイケルを愛している。
昨年公開された映画”This is It”は、4回観た。
これは、恵子も同じ回数見ているので、自慢には及ばないのだが。
This is it.
英語はあまりわからないが、色んな訳し方があるだろう。
これが、それだ。
これでおしまい。
あ、二つしか思いつかない。
今回、私が企画している公演。
タイトルこそ
”LA VIE EN ROSE”
だが、
裏設定は”This is it”だ。
そう、これで、おしまい。
一昨年、同じようなことを言っていたのであまり説得力がないが、今回こそは、そうなるだろう。
中学、高校と部活でダンスをやっていた。
かなりのめりこんでいたが、高校時代は、仲間を大切にする気持ちが少なく、
そのせいで、建設的ではない衝突が絶えず、最後には、大好きだった先生とも、
半ば仲違いのうちに、引退、卒業してしまった。
大学。
今度こそ、仲間を大切にしようと心に決めて、再びダンスを始めた。
素敵な仲間に恵まれて、幸せなダンス生活を送っていた。
いつまでも、みんなで一緒に踊れると思っていた。
大学四年、自分達の卒業公演のとき、それは叶わぬ夢だと知った。
就職。進学。
それぞれに、やるべきことがあった。
結局卒業公演に出演した四年生は、4人だけだった。
卒業後、先輩達がSAMPLE Modernを立ち上げて、三たび、踊る機会ができた。
ありがたかった。
最初参加したときは、とにかく自分のためだった。
仲間とかも関係なく、自分の復帰戦と思って、飛び込んだ。
SAMPLEの公演が恒例となるにつれ、私の中で再び、
「いつまでも、みんで踊れる」
という気持ちが広がり始めていた。
回を重ねる毎に、ダンス復帰する仲間が増え、学生時代のように、みんなと楽しい時間を過ごせた。
仲間の一人が、ついに結婚した!
同期第一号の結婚に、みんな湧いた。
おまけに、余興のダンスを同期でやらせてもらえて、公演には出なかった人ともまた一緒に踊れた。
楽しかった。
また一人、結婚した。
みんなで踊った。
そしてまた一人。
楽しかった。
そんな中、残り物の私と恵子が、公演を思い立った。
原点回帰!
あの劇場で、またみんなと踊りたい!!
その思いで、企画を進め始めた。
夢が溢れた。
でも、みんな、そんなに浮かれることはできなかった。
人生が、自分ひとりのものではなくなっていた。
結婚して、旦那さんがいる。
子どもがいる。
結婚を控えている。
子どもが欲しいと思っている。
とっても素敵な、それぞれの事情があった。
This is it.
だから、あとちょっとだけ、一緒に踊りませんか?
そして、これでおしまい。
みんなと笑って泣いた、あの舞台で。